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多焦点眼内レンズの選び方~レンズの希望と実際の適応~

2026.11.07

さわだ眼科・皮膚科 院長の澤田です。

最近、多焦点眼内レンズを希望される患者さんが増えてきました。
ご自身の目や見え方に関心が高まっていることは、眼科医として喜ばしいことです。

多焦点眼内レンズは術後の眼鏡への依存を減らすことが期待できるため、近くも遠くも、できるだけ裸眼で過ごしたい方にとって、選択肢のひとつとなります。

中には、特定の眼内レンズを希望して来院される患者さんもいらっしゃいます。
ご希望の眼内レンズが適している方ももちろんいらっしゃいますが、目の状態によっては、期待する見え方が得られない場合があり他のレンズをご提案する事や単焦点レンズをお勧めする場合もあります。
そこで今回は、白内障手術で使用する眼内レンズを選ぶ際に、ぜひ知っておいていただきたいポイントをご紹介します。

 

すべての人に合う眼内レンズはない

冒頭でも少し触れましたが、多焦点眼内レンズは眼鏡の負担を減らしたい方におすすめすることが多いレンズです。
しかし、すべての白内障の患者さんが多焦点眼内レンズに適合するわけではありません。

例えば、3焦点レンズは近方・中間距離・遠方にピントがあうよう設計されていますが、
光を複数の焦点に振り分けるというレンズの構造上、明暗の区別や色の濃淡を見分けるコントラスト感度の低下がみられることがあります。
そのため、緑内障などコントラストの低下を起こすような既往がある方には使用ができません。

また、「どの距離が見えやすいと快適に感じるか」も、人によって異なります。
普段の生活での目の使い方や距離によって変わるため、
「〇〇cmにピントを合わせるのが最適」といった、すべての方に共通する正解はありません。

白内障手術では、単に「見えるようにする」だけでなく、術後にどのような生活を送りたいのか、
どのような見え方を求めているのかを踏まえ、ご自身の希望や目の状態に合った眼内レンズを選ぶことが重要です。

 

レンズの“指名選び”をする前に

白内障の手術は何度も受けるものではないからこそ、人気のあるレンズや評判の良いレンズを選びたいと考えるのは自然なことです。
ただし、評判の良いレンズが、必ずしもご自身にあうレンズとは限りません。
適したレンズは、目の状態や検査の結果だけでなく、仕事や趣味など、普段の生活での見え方と希望によって異なります。

「このレンズを知人に勧められたけど、自分にも合っているのかわからない」
「気になるレンズがあるけれど、ほかのレンズとはどう違うのか知りたい」

そのような方も、ぜひ一度ご相談ください。
当院では、患者さんの目の状態や、求める見え方についてお話をしっかり伺ったうえで、1人1人に適したレンズを選択しています。
(当院の考える“テーラーメイド型”の白内障手術について、こちらのコラムもご確認いただければと思います。)

白内障の手術は何度も行うものではないからこそ、多焦点眼内レンズが評判だけで選ぶのではなく、眼の状態やライフスタイルから、本当にご自身に合ったものを選ぶことが大切です。

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