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ドライアイとは?

ドライアイとは?

ドライアイは、正式には「乾燥性角結膜炎」と呼ばれる目の疾患です。この状態は、涙の量が不足したり、涙の質が低下したりすることで、目の表面(角膜と結膜)が十分に潤わなくなる状態を指します。

ドライアイの症状について

ドライアイの症状は目にさまざまな形で現れます。

  • 乾燥
  • 疲れ
  • かすみ
  • 不快感
  • 異物感
  • 痛み
  • 充血
  • 涙目

など

単なる不快感だけでなく、視機能にも影響を及ぼし、日常生活の質を著しく低下させる可能性があります。

近年、デジタルデバイスの普及や現代の生活環境の変化により、ドライアイの患者数は増加傾向にあります。早期発見と適切な治療によって、症状の悪化を防ぎ、快適な目の状態を維持することが大切です。

このような症状はありませんか?

  • 砂が入ったような感覚や、ゴロゴロとした違和感
  • 長時間続く目の疲労感や鈍い痛み
  • 視力は正常でも、見えにくさを感じる
  • 明るい光や画面のまぶしさに敏感になる
  • 目の白い部分が赤くなる
  • 過剰な涙が出る(乾燥に対する反応)

これらの症状は、1日の中でも変動することが多く、特に夕方から夜にかけて悪化する傾向があります。また、エアコンの効いた環境やデジタル機器の長時間使用後に悪化することも特徴的です。

ドライアイの原因

加齢による涙の分泌減少

年齢を重ねるにつれて、涙腺の機能が低下し、涙の分泌量が減少します。

環境要因

  • 低湿度の環境(冬季や空調の効いた室内)
  • 風や埃の多い場所
  • 大気汚染

デジタルデバイスの長時間使用

画面を長時間見続けると、まばたきの回数が通常の3分の1程度まで減少します。

コンタクトレンズの使用

長時間の装用は目の表面の酸素供給を妨げ、涙の蒸発を促進します。

マイボーム腺機能不全(MGD)

ドライアイの中でも特に重要な原因です。マイボーム腺は、まぶたの縁に並ぶ小さな腺で、涙の油層(脂質層)を分泌しています。この油層は涙の蒸発を防ぐ重要な役割を果たします。

MGDではこのような問題が生じます
  • マイボーム腺の出口が詰まる
  • 分泌される脂質の質が変化する
  • 腺自体が萎縮する

この結果、涙の油層が不足し、涙の蒸発が促進されて「蒸発亢進型ドライアイ」を引き起こします。現代のドライアイ患者さまの約8割がこのMGDを併発していると言われています。

ドライアイの見え方への影響

実用視力の低下

「実用視力」とは、まばたきの間の視力変動も含めた、日常生活で実際に使える視力を指します。ドライアイでは涙液層の不安定さによって実用視力が低下することがあります。

  • 文字や画面が見づらい
  • 夕方になると視力が低下する
  • 長時間の読書や作業が困難になる

視機能の質的低下

  • 物の輪郭がはっきり見えにくくなる(コントラスト感度の低下)
  • 夜間の運転時に対向車のライトがまぶしく感じる(グレアの増加)
  • 短時間のうちに見え方が変化する(視力の変動)

ドライアイから目を守る自分でできる予防法

目のケア

  • 意識的にまばたきを増やす
  • 温かいタオルで目元を温める
  • 目の周りを優しくマッサージする

デジタル機器使用時の注意

  • 20分ごとに、6mぐらい先を20秒間見る(20-20-20ルール)
  • 画面の位置を目線より少し下に調整する

アイメイクの注意点

  • まつげの内側へのメイクは避ける
  • 防水性の高いアイメイクは控える

コンタクトレンズの正しい使用

  • 推奨される装用時間を守る
  • 適切なレンズケアをおこなう
  • 定期的に眼科を受診する

ドライアイを放置するとこんなリスクがあります

実用視力の低下

ドライアイが慢性化すると、角膜表面の微細な傷が増え、視力の質が低下します。日常生活での見え方が悪化し、読書や運転などに支障をきたす可能性があります。

角膜感染症のリスク増大

健康な涙には抗菌作用がありますが、ドライアイではこの防御機能が低下します。細菌やウイルスによる角膜感染症のリスクが高まります。

肩こりや頭痛の原因に

目の不快感から無意識に眉間にしわを寄せたり、首や肩に力が入ったりすることで、肩こりや頭痛の原因になることがあります。

集中力の低下

目の不快感は集中力を著しく低下させます。仕事や勉強など、視覚情報に依存する活動のパフォーマンスが下がります。

心身への負担増加

慢性的な目の症状は、ストレスや不安、イライラなどの精神的な負担を増大させます。

ドライアイの検査と診断

視力検査

基本的な視力検査は、他の眼疾患との鑑別にも重要です。

顕微鏡検査

フルオレセイン色素を用いて角膜の状態を観察します。角膜の傷ついた部分に染まるため、角膜上皮障害の程度を評価できます。

涙膜破壊時間(BUT)検査

涙の膜がどれだけの時間安定しているかを測定します。正常では10秒以上持続しますが、ドライアイでは5秒以下になることが多いです。

シルマー試験

特殊な試験紙を用いて5分間で分泌される涙の量を測定します。5mm以下であれば、涙液分泌不足型ドライアイが疑われます。

ドライアイの治療

当院のドライアイの治療は、個々の患者さまの原因や症状の程度に応じた治療をおこなっております。

点眼薬治療

点眼薬治療
  • 人工涙液(目の表面を潤す)
  • ムチン産生促進薬(涙の粘性成分の産生を促進)
  • 抗炎症点眼薬(目の表面の炎症を抑える)

マイボーム腺機能不全(MGD)の治療

  • まぶたを温めて詰まったマイボーム腺の脂質を溶かす(温熱療法)
  • マイボーム腺からの分泌物の排出を促す(まぶたのマッサージ)
  • まぶた縁を清潔に保つ(まぶたの洗浄)

涙点プラグ治療

涙の排出口(涙点)にプラグを挿入して一時的に閉鎖し、涙が目の表面に留まる時間を延長します。

ドライアイは現代社会において非常に一般的な目の疾患です

ドライアイは現代社会において非常に一般的な目の疾患です

特にマイボーム腺機能不全(MGD)を伴うドライアイは増加傾向にあり、早期発見と適切な治療が重要です。
当院では、経験豊富な眼科専門医による検査と治療で、患者さまお一人ひとりの状態に合わせたオーダーメイドのドライアイ治療をご提供しています。目の乾きや違和感でお悩みの方は、お早めにさわだ眼科・皮膚科までご相談ください。

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